Attention


  アロンソ坊やがちょびっと不幸になるといいよな、と思い始めて早30戦(途中兄貴が勝ったり盛り返している時期もあるが、印象としてはもう5年くらいアロンソ坊やの強運に歯軋りしている気がする)(たかだか1回チャンプ取られたくらいでそう思うってことは、兄貴全盛期に他のドライバーのファンは1世紀くらいは歯軋りしてた気分だろうな・・・)。ついに願いが届いたのか、アロンソ坊や珍しくふらふらしてます。そうだよ、少しは『ステアリングを修正する』とかいうF1ドライバーとしての仕事をしてみてもいいと思うのですね。
  ちなみに、「ちょっと不幸になればいい」と思うけど「めちゃくちゃ不幸になればいい」と思ったことはないのでそこのところは主張しておきたいと思います。「アロンソ、事故れ!」とか「リ・タ・イ・ア!いえー!」とは思わない桜莉さんは基本的にドライバーが危険な目に遭うのは嫌いです。それが例えアロンソでも嫌です。と清廉潔白ぶりをアピールしてみる(おい)。そんな桜莉さんが良く飛ばす念は『さーて、ちょっとその辺でスローダウンしてみよう、アロンソ君。あー危ないからグリーンに車を避けられる所でね、そうそうそこら辺りがいいよ。』といったスローダウン誘導系です(何)。怪しいカメラマンのような誘い方ですが、大抵なぜかマクラーレンが引っかかってくれます。望んでない。っていうか、アロンソに飛ばした念をどうして吸収するんだ、マクラーレン。アロンソ坊やの不幸を願うと十中八九マクのどちらかが不幸になる(もしくはフィジコにとばっちり。そっちの青いのとは違うー!と叫ぶこと早30戦)ので、最近では心を綺麗にして兄貴の活躍のみを祈ってネガティブな念は飛ばさないように気をつけています。いえね、そもそもこんな極東から送った念でレースの結果が決まるわけないってのはわかってますよ?それでもなんとなくリアルタイムだと送ってみたくなるこのファン心理(ははは)。そうか、遠くから狙うから的を外すのかな(だから念はレースに関係ない)?

  さて、視聴者を飽きさせないようにSAF1特集から始まった2006年アメリカGPですが、終わってみればあの特集の方がよっぽど中身が濃かったんじゃ?という気のするレースでした。
  だって奥さん(何)、去年”Formula 0”とか揶揄されて本場の(おい)ブーイングを浴びまくったフォーミュラワンですが、まっとうに走ってたった9台ぽっちの完走ですか?しかも徐々に減るというサバイバル方式ではなく(それならある意味盛り上がったかもしれない。そして誰もいなくなった、的な新演出・爆)、ファーストラップの多重クラッシュが原因で開始数週の内にどかーんと7台近く消えるという暴挙(誰の)。二人揃っててくてくと歩くマクコンビに言葉を失くした人は少なくないのでは・・・少なくとも私はお口あんぐりでした(苦笑)。冷静になればキミたん9位、もんた11位というスターティンググリッドじゃあ何かあったら共倒れ率は非常に高かったわけでそれほど驚くべきことではないんですが、それにしても同士討ちって。もんたか、もんたが悪いのか。どちらにしろぱっとしなかったかも〜とは言え、あまりにもあっさりと散って行くマクに涙。どうも私はマクに夢を見がちな傾向があるらしい。時々意味の解らないバカっ速を発揮してくれるマクをどっかでいつも期待しているらしい。そして気がつけば琢磨も消え、いつの間にか『琢磨11位走行!』のテロップも消え、HONDAのプリンスばっちんもあっさりとガレージへと戻り(GP重ねるごとにさりげなくリタイアぶりに磨きがかかっている気がする)、つまり今回は優ちんにバトンネタが振られるよりも先にリタイアかましていたという素早さでして、ところで言い忘れていたのですが「エースが脱落した時に輝くことを忘れないある意味的確な2ndと言えるかもしれないルビーニョは予選4番手です」(一人実況中継)。今回唯一赤と青の両雄に割って入ったケロッケロ。なのにどうも扱いが悪いケロッケロ。忘れられてるケロッケロ・・・と打とうとして気づく。忘れ去られてるのはフィジコだわ・・・上を行くものがいる以上ケロッケロに”地上波に忘れられた男”という称号はあげられないですね(フィジコも別に欲しくなかろう)。

  ところで、ここまで字数使って一言も触れてませんが、忘れたふりをしているわけじゃないですよ。自らの2nd(経験差ざっと10年)にすらあっさりと抜かれる兄貴のへたれスタート万歳(ヤケクソ)!あんたはほんとに×1万回と言う気持ちにならずにはいられないへっぴり腰のシュー兄にファンは一体何を試されてるんでしょうか。どんな新人であろうともスタートでファンを緊張させることにかけては右に出るものはいないのではないか、という疑惑が浮上中のミハエル・シューマッハー氏(御年37歳)。マジでマジでマジでどうにかしてほしい・・・ははは(もはや笑うしかないらしい)。本当にSAF1よりスタートで信用できない跳ね馬の皇帝。ある意味面白すぎるよ兄ちゃん・・・。
  ちょっとスタートから泣きそう。あーもーアロンソ坊やにつっつかれてるし。とまったりとした不安を感じつつも前記した多重クラッシュにより兄貴のマズい状況を思わず忘れてました。そして思い出した頃にはアロンソ坊やがフィジコに煽られてて10台近くがリタイア、という状況だったわけで「走り出せばどうせ兄貴の方が速いんだからわざわざコース上で抜くなんて少しでも危ないことはさせずに1回目のピットストップで兄貴が前に出て後は1−2でクルージング」とすっかり「もう今日は消化試合」モードな兄貴ファン。

  あれで結局レース始まっても全然兄貴のペースが上がらないようならやきもきもしたんでしょうが、あっという間に1〜1.5秒と付かず離れずでびっとりとまっさんの後ろに付けたので無駄な心配をするのも馬鹿らしく。インラップかアウトラップでいきなり2秒近く速く走って1回目のピットストップが終わったら当然のように前に出るんだろうな〜という展開が読める兄貴の走り。あーこれもう全然無理してない(笑)とゆー。実際は兄貴がなぜか先に入りしかも8.2秒も止まりやがりまして、おまけにまっさんは7.2秒でさくっと出てくる。おいおい、ちょっとそれじゃあ兄貴危ないんじゃないの?と一瞬焦るも、しっかり前で戻ってらっしゃいました。本当に2秒近くアウトラップで縮めたの?そして走り出してしまえば危なげもなく(本当に死ぬほどスタート苦手なんだね・・・)同じ跳ね馬のまっさんすらどんどん置いてってしまい、この後兄貴は違う世界に行ってしまいますからさっぱり映りませんし(でも、これはこれで超久々なので嬉しい気もする)何しろレース半分終わった頃には半分以下しか生き残ってませんし、やっぱ消化レース?アロンソ坊やを抜けそうで抜けないケロッケロにまごうことなき「いまいちぱっとしない感」を感じたり、らるおがささやかな鬼門っぷりを披露したのにため息をついたり、高慢ちきニコちんがいつのまにか最後尾に戻ってるのに驚いたり(あくまでイメージですよ、ルックスのイメージ。性格なんて知らないですから)と地味なことにしか気の使いようがないレース後半。「後7周、何が起こるかわかりません!」と叫ぶ実況に生暖かい笑顔で出る言葉も地味。「何もないよ。あるとしてもやるのんリタイアくらいだよ・・・」  
  しかし、何度も見間違いかと思って目を凝らしてしまったのですが、あれ、お客さん入ってなかったですよね?最初の状態をチェックし忘れたのでわからないけど元々あれだけしか入ってなかったのか、それともあっさり10台近く消えた最初の数週見て帰ってしまった人が多かったのかは置いとくとしてもがんらがら。アメリカに関係あるドライバーはことごとく消えたしね。途中で怒って帰っちまった人も多いのかもしれませんが。結局2台とも完走したのってフェラーリとルノーだけじゃ?おまけに中堅チームですらトヨタ以外はレース前半で両方消えてたと言う徹底したサバイバルっぷり。バトルも延々DCやらリウッツィやらでどれだけフォローしようと地味な感は否めませんでしたし(クルクルの地味さが好きな桜莉さんとしてはそれなりに楽しかったけどね)。フィジコが眉毛をすぱーんと抜いていったときも「ヤッター!」というよりは「お?」と言った感じ。チームプレーの匂いがする抜かすとなってしまえばあまりにもあっさりとしたポジションチェンジにフィジコファンとしてもガッツポーズとは言えないところがありました。
  非常にクリーンなバトルですよね、とコメントされていたDCとニコちんのバトルに関して一言。あれね、DCは無理をしないイメージがありますから安心して見れるのはいつものこととして、私が感心したのはニコちんですね。らるおだとかもんただとか、どうも贔屓が接近戦が下手くそ(あるいは強引)なもんであの新人らしからぬ綺麗なバトルの仕方は賞賛に値すると思います。見ていてどきどきしてもひやひやはしないバトルが出来るドライバーって中堅でも少ないのにルーキーであれはスゴイ。きちんと目が見えているドライバーですよね。これは将来が楽しみなわけですが、得てして無理をしないドライバーというのは「ぱっとしない」という未来図も大いに有り得るのでちょっと心配です。ルーキーの時くらいはちょっとアグレッシブが過ぎるくらいでもいいんじゃないかしら・・・と言う気もします(笑)。とはいえ、今回のことでニコちん高感度アップ(笑)。

  なんとなーく、なんとなーくですが、「一応みんな走り始めたんだからこちとら大きな声でブーイングはかませないが、これはちょっとひどいんじゃないだろうか」と観客が思ってるのが伝わってくるそんな生放送も終わりに差し掛かり、フェラーリ、超久々の1−2でぐるぐると回っております。「ここで落日の皇帝は後半戦、逆襲の皇帝への復活の狼煙をあげるのだ、万歳!」と言ったストーリーがどうも本当になっちゃいそうで実況もちょっと浮き足立ってます。ただ、サン・マリノ以来久々の勝利!というのは間違っている。ニュルでの勝利を無かったことにしたいみたいだが、兄貴はイモラに続けてヨーロッパGPも今年は勝っていらっしゃる。つーか、3つも4つも勝ってるわけじゃないんだからたった2つの内の一方を綺麗すっぱり忘れてくれるなよ!とぐわんぐわん首根っこひっ捕まえてお願いしたいです(それは既にお願いなんて可愛らしいもんじゃないだろう)。このときは、「・・・なんでニュル忘れんの?」と理由がわからなかったんですが、その後も新旧王者対決!と煽りたいときに流されるVTRがことごとくバーレーンの2回めピットアウト時の映像だったことからなんとなく理由がわかりました。要は、「アロンソ坊やが兄貴をやりこめる」という構図での新旧王者対決をフジは推奨しているのであって、ニュルのように楽々と兄貴が眉毛の前に出ているような絵は好ましくないんじゃないかなー、と。いや、いいんですけど。
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