2006.12.5.Wed.


  ジェフリー・バトルの話。
  ジェフは今まで好きになったアスリートとは決定的に違うので、応援していて今までにない苦しさがある。昔から私は「実力はNo.1」という人を好きになってきたのだなあと思う。もちろん、その中にはアルやイリーナのようにオリンピックでは金が獲れなかった選手もいた。でも、いつでも「それでも実力では一番だ!」と全身全霊と信じることができる相手ばかり好きになってきた気がする。
  それでジェフ君ですよね。どれほど贔屓目に見ても、彼は実力NO.1ではない。むしろトップ3にすら入らないかもしれないくらいで。何しろジャンプが飛べなさ過ぎる。クワドがないのはあまりにも痛い。なんだかねえ、この間のNHK杯を見てて悲しくなったんですよね。はっきり言って、私は村主姉さんの演技の方が良かったと思った。でも、それでも難しいジャンプが入っていなければ表彰台の頂点には立てないんですよね。うーん、ジャンプが高く評価されることに関しては当然だとも思うし、そら他人が飛べないコンポを飛べる選手に点が出るべきだとは思うんですけど・・・それなら、フィギュアスケートって何なの?とも思う。
  どこかで確かジョニー・ウィアーが言ってた「フィギュアスケートは芸術とスポーツの狭間にあると思うんだ。だから、好き」という言葉。私も、それがフィギュアの魅力だと思ってる。表現力のない選手が力強いジャンプで、ジャンプの苦手な選手が磨き上げた表現力で、補い高みを目指していく競技。「よーいどん」で始まり数字のきっちり出る他のスポーツと違い、「乗り越えること」を具現化したスポーツのように思える。だって、この間クワドを3回も飛んだジュベの演技、お世辞にも芸術的に美しいといえるものでしたか?一つ一つの動作に心動かされるものでしたか?はっきり言って全然美しくはなかったですよ。身体は硬いからスピンなんて、「うんしょ、うんしょ」と言った感じで無理やり身体を折りたたんでいるようにしか見えなかった。でもね、それが悪いとは思ってないんですよ。だって、感動したもん。1回で上等のところを3倍も飛んでんだからつなぎなんて体力温存してもいいんだよ!と言いたくなるくらい「すごいな」と両手を叩いていた。
  でも、それに比べるとジャンプ以外の要素ってあまりにも扱いがひどくないですか。ぶっちゃけ、ノクターンの子なんてあんなにPSCが出るほどいいですか?姉さんより上なんてどこ見て点つけてんの、と思うのですよ。TSCで姉さんが真央ちゃんを上回るのと同じくらいありえない評価だと思うんですけど。曲なんて解釈して滑ってるように見えます?リンクの中のあの子はまだまだ素かもしくは「次することを考えてる顔」だ。それでいいんだよ、若くて表現力がない分、あれだけ恐ろしいほど技術があってそれでベテランを打ち負かして行く、それはいい。でも、スポーツとしての評価を厳密にするのと同じくらい、フィギュアスケートには芸術の評価も大切にして欲しいなあと思うのです。
  そら、何をいいと思い、何をよくないと思うか、完全に主観的なものでしょうから難しいのはわかるけど。なんか、それならもう技術的な加点要素だけ順番に並べてやらして点付ければいいんじゃないの。一応二つの面から点を付けるのだから、PSCをおまけとか点の底上げとかそんな扱いにせず、表現力の方も同じ重さで取り扱い勇気を持って欲しいなあ。
  というか、スポーツとしての側面ばかり強まってきたので何が嫌だったかって、ここ数年のスルツカヤの演技だ。あの取ってつけたようなコンポをイリーナがやっていたのも嫌だったし、「ぎちぎちに技だけ詰め込んでこれでもかなプログラムを組むけど面白みはない」という印象になってしまったのもなぁ。そんなスケーターじゃないのに。EX見れば、彼女が何を大切にしてスケートをしてるか、あんなにもはっきりと伝わってくるのに。

  ところで、私、今日なにかジェフについて話しましたか(おいおい)?話がそれたまま明日へ続く。

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色々とレイアウトなんかが前のままですが、いやーだってめんどくさくてー。ここまで手回んなくてー(黙れ)。
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